昨日、緊急事態宣言が全国で解除されました。
本当に、みんなでよく頑張れたと思います。
世界の状況を見れば、一度増加してしまった状況から、新規患者をほぼ0近辺まで収束させられた国は、中国、韓国、ヨーロッパの数か国、そして日本しかありません。
「要請」という本当にあいまいなレギュレーションで、みんなが横並びにこれだけ自粛できるというのは、「空気を読む」という国民性のなせる業だと思いました。
この「横並び」の国民性のすごさをまざまざと見た気がしますし、また恐ろしくも思えました。
今回、緊急事態宣言に入るにあたっても、解除するにあたっても、国からはこの新型ウイルスに対する明確な対処方針は示されませんでした。
国家中枢に人々はこのウイルスの特性について、自分の言葉で表現できるほどには理解出来ていないのではないか?と勘繰ってしまいます。
まあ、日本に限らずアメリカの大統領も極めてひどいものですが・・・。
さて、どの程度経済を活動を再開してよいか、明確な方針も知らされないままに緊急事態宣言は解除されましたが、第2波をただやみくもに恐れるのは脳がなく、どの時期にどの程度の第2波が到来することを社会として受け入れるか、もしくは、それが大きな波とならないようにどの時点でブレーキを踏みなおすか、ある程度の予測が必要です。
それでは、本日、緊急事態宣言が解除された人の動きをデータに加えた今後の予測値はどうなったか。
とうとう、今後の実効再生産係数がモデルでは1.0を超えてしまいました。
病院の受け入れ態勢の拡充や、処方薬の研究が進んでいますので、1.1程度の再生産係数であれば受け入れられる。という考え方もあります。
その考え方に立てば、ギリギリの状況になりました。
来月からは、現在在宅勤務になっている大手企業の社員がいっせいに社会に飛び出してくるものと思われ、さらに予測値は右肩上がりになってしまうと考えられます。
これを抑えるためには、「ニューノーマル」と言われる新状態の生活様式を実行することにより、今年2月や3月時点よりも予防行動を強化することにより、ウイルスの感染速度を遅らせられるか。ということが最大の課題となります。
「同じ濃度に人が密集していても、人と人の接触回数は減らす、接触したらすぐに手を洗う、うがいをする、目や鼻などは触らない」こういった予防行動を徹底できれば、もう少し都心部に人が出てきても、何とかなるのかもしれません。
これはあくまでも希望的観測になりますので、これから皆様にご提示していくモデルでは、今まで通りのモデル値を示しつつ、予防行動によりウイルスの感染速度を90%に低減できた場合の予測値を併記いたします。
本日時点の人の動き方の場合、2~3月よりも感染速度を90%に抑えられれば、今後も30人前後の感染者数が継続発生するという予測になっています。
さて、みなさんは3月よりもうがい手洗いを徹底している自信がありますか?
新規死亡人数の予測は以下のとおり。
PCR検査陽性者の致死率を5%として計算していますが、実際には6%くらいまで悪化してしまいそうです。
このウイルスは本当に危険だと思います。
新規退院患者数のモデル予測と実績です。
このところ、退院決定(2度のPCR検査で陰性)までの期間が早まっており、モデルはPCR検査で陽性発見後、30日後に退院として計算していますが、現在は平均25日くらいで退院されているようです。
新型コロナウイルスは、市中から完全にいなくなったわけではないです。
人の動きを止めたところから、感染者は一気に減りました。
それはつまり、人の動きを再開したら、感染者は増え始めるということです。
このウイルスは、絶対に拾わない方が良いと思います。
少なくともあと1年は最大限のご注意を。
以上