政府がようやく重い腰を上げ、経済界に対し、7割在宅勤務の要請を出しました。
正しい判断です。本来はこの判断を6月中に行うべきでした。遅かったですが、正しい判断です。
もしも経済界がこの要請に応えられれば、新規陽性者数は『安定』すると思います。(減りませんが増えません)
ワクチンや特効薬が出来るまでは、その状態を続ける必要があります。
さて、4月24日以降、ほとんど触っていなかったモデルパラメータについて、第2波に対してフィットさせるために大幅にいじりました。
なお、このコーナーでご紹介している新規感染者数等のモデルは、全国の7日中央移動平均実績に対してフィッティングしています。
4月24日モデル(パラメータの一部ご紹介)
新規PCR陽性者数の設定
・感染してから8日目に発見される
・市中感染者の発見率は20%(80%は発見されない)
・基本再生産数:2.08
新規死亡者数の設定
・PCR検査で陽性と診断されてから、16日後にお亡くなりになる
・市中感染者の致死率は1.0%
・PCR陽性者の致死率は5.0%(=致死率1.0%/発見率20%)
新規退院患者数の設定
・PCR検査で陽性と診断されてから、30日後に退院される
※第1波終了時の最終結果としては、25日後に退院するとパラメータを設定することが、最も相関性が高くなりました
7月26日モデル(第1波は4月24日モデルのパラメータを採用し、退院日数のみ25日に短縮しています)
第2波パラメータの一部ご紹介
(パラメータは今後も実績に応じて調整してきますので、変更した場合はご紹介します)
新規PCR陽性者数の設定
・感染してから6日目に発見される【8日目⇒6日目:(理由)PCR検査数の増加】
・市中感染者の発見率は20%(80%は発見されない)【変更無し:発見率を上げて調整したが、相関性が低くなった】
・基本再生産数:2.08【変更理由無し】
・5月11日以降、新しい生活様式の導入により、ウイルスの感染速度を▲5%減少させられている【0.0%⇒▲5.0%:(理由)アルコール消毒、フェイスマスク、アクリル板の導入、他】
新規死亡者数の設定(幸いなことに、まだ死亡者数が増えてきていませんので、今後の実績により、パラメータが大きく変化する可能性があります)
・PCR検査で陽性と診断されてから、30日後にお亡くなりになる【16日⇒30日】
・市中感染者の致死率は0.6%【1.0%⇒0.6%:(理由)医療現場のノウハウ向上、レムデシビル等の対応薬品の増加】
・PCR陽性者の致死率は3.0%(=致死率0.6%/発見率20%)
新規退院患者数の設定
・PCR検査で陽性と診断されてから、13日後に退院される【25日(第1波)⇒13日(第2波)】
新しいモデルにより算定した新規PCR陽性者数予測は下記のとおりです。
(参考:旧モデル)
新しいモデルにより算定した新規死亡者数予測は下記のとおりです。
(参考:旧モデル)
新しいモデルにより算定した新規退院患者数予測は下記のとおりです。
(参考:旧モデル)
これまでのモデル実績(PCR陽性者数)
これまでのモデル実績(新規死亡者数)
さて4月24日モデルでは、いつ頃第1波が収束するか、いつから第2波が到来するか、どの程度のスピードで新規PCR陽性者数が増加するかについて、かなりの成果を上げられたと自負しております。
7月26日モデルでは、第2波のピークアウトをいつ迎えるか、社会として新規PCR陽性者数を減らそうと努力するか、それとも高位レベルで維持しようと考えるのか、その辺をレポートしていきたいと考えています。
行動自粛率の推移ですが、先週は小池都知事の発信の下、首都圏を中心に4連休の行動自粛が広がったため、政府のGOTOキャンペーンがスタートしたにもかかわらず、行動様式が縮小しました。(8月以降の新規感染者が少し減る方向です)
新規PCR陽性者数を増減0付近まで減らすためには、更なる行動様式の縮小が求められます。あくまでも私のモデルによると、ですけれども。
今週以降の、経済界の在宅勤務実施にかかっています。大人たちが頑張りましょう。
子供達の教育を受けられる権利を守るためにも。
以上