約1か月ぶりの更新となります。
途中、9月の4連休影響を除いて評価したかったので、前後の期間は報告していませんでした。
7月27日の週から突如発生したファクターXは、逆解析をしてみると下記のような結果となっています。
7月27日~8月16日(3週間):▲28%
8月17日~9月 6日(3週間):▲35%
9月 7日~ 現在 (約7週間):▲30%
平均すると▲31%で、7月27日~現在まで、一律に▲31%として与えても、ある程度、モデルが観測値を再現することができます。
前回、『ファクターX』が消えた。と紹介したのは、結論としては間違いで、ファクターXは継続していたものの、GOTOトラベルキャンペーンの拡大等により、人々の行動様式が拡大した結果、『ファクターX』の効果をもってしても、新規陽性者が減らなくなった。という結論が正しかったようです。
さて、前回までこのブログでは、何が『ファクターX』なのか、いろいろな仮説を立ててきました。
結論としてはすべて不正解。
結論
・学校は、隠れた感染ルートではなかった
⇒学校の再開により、ファクターXに増減はなし
・居酒屋の深夜の自粛要請も、ファクターXではなかった
⇒東京都の居酒屋深夜営業の自粛要請解除の前後で、ファクターXに増減なし。
・梅雨明けと同時に発生したファクターXは気温要因かと考えたが、それも違っていた
⇒気温が下がった10月もファクターXは健在。
さて、こうなってくると、7月26日に政府が7割在宅勤務の徹底を訴えてから、何が起こったのか・・・。まったく見当もつかなくなります。
皆さんの行動の中で、7月下旬から何が変わったのでしょう?
平均して行動自主率▲31%相当の巨大な効果を及ぼす何かが潜んでいるのですが、それが分からない。
この1カ月でモデルを変更した部分。
・PCR検査で陽性と発見されてから、お亡くなりになるまでの日数を、第1波、第2波ともに20日とした。
(第1波 16日 ⇒ 20日 、第2波 25日 ⇒ 20日)
・第2波のPCR検査陽性発見者死亡率を1.25%に変更
(第1波 5.0%)
まず、行動自粛率とファクターX込みの逆解析した結果(マゼンダ)です。
7月27日の週から突如発生したファクターXは健在です。
しかし、人々の行動様式がお盆後に急拡大しているので、新規PCR陽性者増減0ラインを行ったり来たりする結果となっています。
つづいて、東京都のPCR検査陽性者の中の接触歴等不明者数です。
9月以降、わずかながら増加傾向をたどっています。
この原因は、ファクターXの効果が薄れたわけではなく、人々の行動様式の拡大によるものです。
モデル解析結果は以下のとおりです。
ファクターXの▲30%効果をもってしても、人々が多く街に出ているため、今後は徐々に感染者が増えるという予測になっています。
PCR検査陽性という結果から、死亡されるまでの時間を第1波、第2波ともに20日とし、第2波のPCR検査陽性者死亡率を1.25%に減じたことで、再現性はさらに高まりました。
第2波もPCR検査で陽性と判定された方の中で、100人に1人以上はお亡くなりになっています。決して低い死亡確率とは言えません。
第2波の退院までの日数は、13日と置いています。(再現性は見てわかりますとおり大変高いです)
第1波が25日でしたので、退院までの日数が半分になっていると言えます。
今月のまとめ
第2波は、死亡確率の低い若者は感染してもやむなしで、GOTOトラベル、GOTOイートなど、消費活動に貢献してもらおうという国の政策のもと、若者中心に感染しています。
その結果、PCR陽性者の死亡率の低下と、退院日数の短縮を実現できていると言えます。
今後、このファクターXがずっと続くのか、どこかでいきなり消失するものなのか、様子を見ていきたいと思います。
以上