今週もファクターXは消えたままでした。
第二波の特徴がだいたいまとまりましたので、下記のとおり中間報告します。
個人的な予測モデルにおける第二波パラメータ
期 間 :5月21日 ~ 10月29日
基本再生産数 : 1.976 (第一波:2.08)
※本来の用語の定義では、基本再生産数は1つに定義すべきですが、『基本再生産数』に『行動自粛率』をかけてモデル化しているため、本来の基本再生産数に感染症予防対策効果や集団免疫効果を加味した数字として表示しています。
陽性確認者死亡率: 1.1% (第一波:5.0%)
平均日数(死亡):入院後20日 (第一波:同20日)
平均日数(退院):入院後13日 (第一波:同25日)
終 息 方 法 :ファクターX (第一波:ロックダウン)
7月27日の週から突如発生した謎の存在、ファクターX(行動様式を▲30%削減する効果)により、第二波は終息することができました。
このファクターXが何のために発生したものか、未だに分かりません。
基本再生産数は、第一波と比較して▲5%下がりました。
マスクの着用、アルコール消毒液の普及、レジなどでのアクリル板の設置などが予防効果を発揮したのではないかと思います。
また、PCR検査で陽性と確認された方の死亡率が1.1%に下がりました。
これは、
①PCR検査数が増え、無症状、軽症の感染者を発見できるようになったこと
②第二波は、東京を中心とした20代、30代の感染者が多くの割合を占めたこと
③アビガンなどの対処薬が投入され、治療方法などが少しずつ確立されたこと
等の効果によるものと思われます。
特に①、②による効果が大きそうです。
さて、ファクターXが消失して始まった第三波の特徴ですが、基本再生産数は第二波よりもさらに低くなりそうです(第一波に比べて▲10%前後かな?)。
たしかに、夏よりも今の方がより感染症対策グッズが増えています。
脚踏み式のアルコール噴霧器を多くのところで見るようになりました。
フェイスシールド等も、多くのサービス提供施設で使用されるようになりました。
オフィスでも非接触の扉、エレベータの導入事例が増えてきています。
こういった一つ一つの改善が、基本再生産数パラメータを押し下げて良そうです。
一方で第三波は、全体に占める高齢者の感染割合が上がってきており、PCR検査で陽性が確認された人の中での死亡率が第二波よりも高くなっていそうです。
今の状況だけを見ると、1.5%前後になっているのではないかと思います。
【参考:第二波、第三波の感染者に占める高齢者の割合】
【参考:第一波の感染者に占める高齢者の割合】
春は、ロックダウンでした。
夏は、若者を中心に街に出始めました。
秋は、高齢者もGOTOトラベルキャンペーンなどに背中を押され、恐る恐る街に出始めました。
冬は、どうなるでしょう。
ファクターXがまた現れてくれると良いですが。
第二波のパラメータをそのまま使用していますが、基本再生産数は第二波よりも若干低くなりそうです。
第二波のパラメータをそのまま与えると、PCR陽性者の死亡率が高くなっていそうなことが分かります。
次回の更新は、3連休の影響(祝日のPCR検査数減)がなくなった12月上旬ごろを予定しています。
以上