就活時代、リーマンショックの少し前ですが、就職活動をしました。
何の参考にもならないかもしれませんが、ちょっとご紹介。
もともと博士課程に進学しようとしていたので、修士課程卒業時点での就職は少しも考えていませんでした。
マスターコースの1年目。教授から「博士課程の卒業生の生活状況を見てこい。」と言われて、国家機関の研究所などに勤める研究室のOBを訪ねました。
ほとんどポスドクという不安定な立場で働かれていて、40歳でも年収は400万円前後。 「結婚はしたけど、子供は今のところ持つつもりはない。」というコメントに、「博士課程を卒業したのに、この未来というのは無いな。」と、博士課程行きを諦めました。
「就職活動をしたい。」という私の申し出に対し、教授からのコメントは「就活は時間の無駄。研究の時間がもったいない。学校推薦でどこでも行けるだろう。」というものでした。
この時点で、だいぶ世間の常識から吹っ飛んでますよね。
結局、就活を認めてもらいましたが、「受ける企業は3社だけにしろ。」という条件付きで、「先生、せめて4社受けさせてください。」と4社だけエントリーしました。
受けた4社には、自分のポリシーとして「5時半に帰ります。土日は休みます。年休はすべて消化します。家族が一番大事です。」と、この3点セットを述べ続け、ある企業の役員には「君、家族が大事だと言うけれど、その相手はもういるのかね?」と、面接で聞かれたことも。
最終的に4社とも撃沈し、超売り手市場の中で6月末まで内定無しでさまよいました(当時は4月1日に内定がもらえた時代でした)。結局、教授の指示を守ることなく、合計10社くらいはエントリーしたように思います。
最終的に内定をもらった会社の面接では「うちの会社なら君の言っている働き方ができるかもよ?」と言っていただき、なんとか内定。
就職活動は、内定が一つももらえない状況が続くと、何を言えば雇ってもらえるのか、疑心暗鬼になっていきます。
ただ、自分が本当にやりたい事、実現したい働き方、社会に対する考え方などがあるのであれば、率直に伝え続けることも間違いではないと思います。
自分にうそをついて内定をもらって、入社後に悩むより、自分に率直で、内定は少ないかもしれませんが、入社後に悩まない方が、人生は豊かになるかもしれませんよ(これは人それぞれなので、正解はなく・・・)。