前回、12月下旬までのデータとして、日本における新型コロナウイルスの致死率などを分析しました。
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今回はその続報になります。
前回調査した2020年12月23日時点(第1波~第3波初期の合計)では、死者が2,886人。PCR陽性者に占める死者の割合は1.61%でした。
今回、直近の2021年3月10日時点のデータを用いると、死者が7,696人(3月28日現在では累計死者数が9,000人以上になってしまっています)。
2020年12月24日~2021年3月10日までの期間におけるPCR陽性者に占める死者の割合は2.23%でした。
やはり懸念していた通り、PCR陽性者に占める死者の割合がモデル検証でパラメーターフィッティングしていた2.0%を超えてしまっていました。
第3波では医療崩壊が起きてしまった結果、このように致死率が高まってしまったのでしょうか。
答えとしては、その問いは否定される模様です。
世代別致死率を見ると、前回よりも60代以上の世代で僅かずつ致死率が上がってしまっていますが、そこまで劇的な変化ではありません。
それでも、PCR陽性者に占める死者の割合が1.61% ⇒ 2.23%と大きく悪化してしまった理由はただ一つです。
第2波に比べて、第3波は高齢者に広く蔓延させてしまったということです。
この期間の100万人当たりの感染者数(緑)をご覧いただくと、60代、70代、80代以上の比率が多くなってしまっています。
前回時点では、80代以上は50代の約2/3。70代は50代の約1/2でした。
今回の調べでは、80代以上は40代、50代とほぼ同数。70代は50代の3/5になっています。
この高齢者への感染が、第3波のPCR陽性者に占める死者の割合が2.23%にまで急増してしまった理由でした。
これから、第4波が来ようとしています。
何度も申しますが、80代以上の方にとっては、PCR検査で陽性となった人のうち6人に1人が亡くなられています。
70代の方にとっては、16人に1人の割合で亡くなられています。
決して感染してよいウイルスではありません。
ワクチン接種まで、今一度、気を引き締めた行動を。
最後に、新型コロナウイルスの致死率についての理論値(日本の人口構成において、全世代で平均的に感染した場合の致死率)になります。
全世代に平均的に感染した場合の致死率は2.60%。
前回の2020年12月23日調べでは2.52%でしたので、理論値には大きな差は出ていません。
とにかく高齢者へ感染させないことが大切です。
以上