2024年の合計特殊出生率が発表になりました。
1.15ということで、過去最低を更新。
その内訳はというとこんな感じでした。
最も減少幅が大きかったのは、母親が25歳から29歳のコーホートです。
次に減少幅が大きかったのは、母親が30歳から34歳のコーホート。
とうとう、30歳から34歳のコーホートも減少傾向・・・。
ほぼ横ばいだったのは母親が35歳から39歳のコーホート。
晩婚化、晩産化が進んでいます。
さて、私は毎年のように『コーホート出生率を見ることが大切』と述べていますが、今年のデータを取り込んだ母親のコーホート出生率はこんな感じです。
1971年~1974年の団塊Jr世代が1.45程度でボトムだったのち、1980年~1985年生まれあたりは1.50付近まで回復してきていますが、その後、1990年生まれくらいから顕著に減少傾向。
母親が1990年生まれ(現35歳)以降は、25歳~29歳でのコーホート出生率が下がっている世代で、30歳~34歳のコーホート出生率も横ばいとなっています。
コーホートとして1990年生まれ以降の世代の出生率が下がってしまうのか、もしくは35歳~39歳の出生率で巻き返しがあるのか(つまり晩産化が進んでいるのか)。
今後の政策には、近年進んできた「若者の安定雇用」「男女公平な働き方改革、子育て改革」「子育て費用支援」に加えて、若者が結婚したいと思える環境を整備していくことが大切になります。
ただ、私の周りの「安定した雇用形態」にある若者たちは、ほぼ結婚している状況なのので、やはり若者の雇用と所得向上が何よりもの結婚支援対策になると私は思っています。
今後、若者は減り、年を追うごとに圧倒的な売り手市場になります。
労働市場から引退する世代は200万人以上。
新しく大学から労働市場に入ってくる世代は110万人。
超売り手市場の中で、若者の新卒採用賃金水準は爆増しています。
就職氷河期世代と言われる我々の同年代とは全く異なる環境。
これからの売り手市場の若者達がどういった選択をしていくのかはとても興味があります。
何度も述べていますが、もしもコーホート出生率が1.50付近で安定するのであれば、晩婚化、晩産化の影響は最終的に生物的限界により収束し、合計特殊出生率は1.50付近に戻ってきます。
コーホート出生率が下がりすぎると、やっぱりちょっと心配になります。