ダブルインカム トリプルキッズ blog

夫婦共働きの子育てを実践しながら、パパ育児の苦労と楽しさをご紹介します。

348.コーホート出生率からみる働き方の将来像

前回、母親のコーホート出生率について紹介しました。

 

doubleincome-triplekids.hatenablog.com

 

もう一度、グラフだけ再掲しますとこんな感じ。

 

母親のコーホート出生率

 

現在、40歳になっている1981年生まれの母親が、最も子供を設けたのは30歳~34歳の間でした。

 

次に、結婚している男女の年齢差を加味してみます。

 

1975年に結婚した男女(団塊世代)は、2.3歳差(女性24.7歳、男性27.3歳)でした。

 

2000年に結婚した男女(団塊Jr世代)は、1.8歳差(女性27.0歳、男性28.8歳)。

 

2020年に結婚した男女は、1.6歳差(女性29.4歳、男性31.0歳)でした。

 

だんだん男女の年齢差が縮まってきていますが、平均して考えると約2歳男性男性が年上、という感じですかね。

 

 

 

母親のコーホートに対して、父親のコーホート的には+2歳くらいの状況だということが分かりますので1979年生まれの男性のコーホートと1981年生まれの女性のコーホートがほぼ等しいと仮定できます。【あくまでも母親のコーホートと初婚年齢差から導き出した類推の域です。】

 

コーホート出生率(父親:大概算)



 

さて、仮に今後もコーホート出生率は1.5をキープすると仮定しますと、1992年生まれの女性(現29歳)は、1982年の女性(現39歳)よりも、29歳時点での累計出生率が約0.09低い(1982年生まれは0.65、1992年生まれは0.56)ので、30代以降で約0.94の出生率となる、と推定されます。

 

つまり今後の30代の男女は、平均すると約1人の子供を設けることになります。(結婚していない男女を含める平均ですので、結婚している男女に限ればより多くの子供を設ける計算になります)

 

企業側として考えると、担当クラスの20代のときは社員は独身。主任クラスの30歳前後で結婚する社員が増加、係長クラスの30代前半に子供を設ける社員が増え、課長クラスの40歳前後くらいまでが、出産イベントのピーク、35歳~45歳くらいまでが保育園送迎真っただ中の社員が多くなるということです。

 

45歳というと、部長クラスも多くなる年齢です。

 

部長が保育園の送迎をしている時代がすぐ目の前です。

 

 

 

晩婚化、晩産化ということは、企業にとってこんなイメージになります。

 

若手社員の間にはライフイベントがほとんど起こらないが、係長から部長クラスまでは子育て期間、部長クラスから役員クラスまでは小学生、中学生を養いつつ、親の介護が始まる次期。

 

というような人生設計になります。

 

昭和の時代のように、毎晩飲み歩ける課長、部長は世の中から次第に数を減らしていくことを意味します。

 

なにせ、若いエース級の部長(43歳とか?)も、18時には保育園に迎えに行かなければならない訳ですから。

 

私が入社したころ、40歳の課長クラスの話は「子供が小学生、塾の費用が大変だ」という話が多かったです。(1970年生まれの女性は25歳~29歳で子供を設ける割合が一番多かった)

 

今の課長クラスは「子供が生まれるので育児休職に入ります。」という話が多くなります(私のように)。

 

中間管理職が、短時間で成果を上げることを極めて望む時代になっています(子育てに時間を割きたいので、短い労働時間で最大の成果を出すことにインセンティブが働く)。

 

うまくいけばダラダラ残業体質だった会社風土を一掃できます。悪く傾けば、残業体質が残り、優秀な中間管理がより子育てをしやすい会社に転職していきます。

 

こういった、社員が子育てをする年齢の移ろいも、ひとつ前、ふたつ前の世代になる現経営層には意識してもらいながら、経営方針を練ってもらいたいものです。

 

以上