以前に、家族の構成人数に応じた適正面積についてまとめました。
doubleincome-triplekids.hatenablog.com
doubleincome-triplekids.hatenablog.com
今回は、もしマンションを購入するなら、新築と中古、どちらが良いの?
というご質問にお答えします。
結論から申し上げれば、圧倒的に「中古」をお勧めします。
新築を販売しているデベロッパーに努めているので、「新築」をお勧めしたいところですが、個人的には「新築」を購入する気にはなれず・・・。
さて、マンションの特徴はと言いますと、土地も建物もほぼ共有物だということです。
マンションの他の区画を所有されている方と、土地も、構造躯体も、ベランダも、窓も、壁もすべて共有しています。
「自分のものだ」と思っている部分で、本当に自分のものなのは、壁紙から内側です。
昔、弁護士の先生から「区分所有法には決定的な瑕疵がある」とよく言われました。
詳しことは難しいのでここには書きませんが、区分所有法は名のとおり『区分』を所有するという概念です。が、裏を返すと、ほとんどのものは『共有』しているという整理になります。
そうやって考えると、マンションを購入しても、ほぼすべては共有物なのです。
共有物は、管理する上で、誰と一緒に共有するのかが最も大切なポイントになります。
方向性のあう人と一緒に共有すれば、それは幸せなことですが、もし、方向性の合わない人たちと大切な資産を共有することになったら・・・。
マンションを購入する際は、誰と一緒に資産を共有するのかを真っ先に考えなければいけません。
誰とこの先20年間、30年間、マンション管理組合を運営していくのか。
誰と40年後、50年後、マンション建て替え組合を設立していくのか。
こうやって考えると、誰が共有者になるかわからない『新築』を購入するのは怖くないでしょうか?
(倍率が高い場合はくじ引きです・・・)
私は、知人から質問を受けると、
「中古を購入するべきだと思う。マンションの修繕計画がきちんと組まれているか。修繕積立金は適切にプールされているか。ベランダなどの状況を見て、違和感がある区画はないか。廊下に私物は置かれていないか。ゴミ捨て場の状況は適切か。周辺の建物とはうまくやっていそうか。そして、その区画の上層階、壁を隣接する区画、下層階の住民にトラブル情報はないか。そういったことをきちんと調べたうえで購入できる『中古』が良いよ。」
と答えています。
ちなみに、最もマンション住民の間で価値観が乖離してしまう事例はタワーマンションです。
下層階と上層階で、値段のつけ方がまったく異なり、下層階は4000万円~だったりしますが、上層階になると2億円みたいなことになります。
4000万円の資産を購入できる家族は、我々のようなサラリーマン共働きが多く、2億円となると資産家が多くなります。
その価値観の乖離を埋め続ける作業は、かなり難しい・・・。
最後に、住宅を購入する際は、『世帯収入の5倍くらいまでの金額』に抑えた方が良いです。
『家』を購入するだけが人生ではありません。
家のローンに振り回されないためにも、今流行りの『世帯収入の10倍のマンションを購入する』と言ったギャンブルは避けるべきだと思います。
以上