今週に入り、突如として『ファクターX』の効力が衰えました。
終わりも突然でした。
そして、東京都の接触歴等不明者数の中央7日移動平均が増加(右軸で1以上)に転じました。
減少に転じたのは8月8日。増加に転じたのは9月9日でした。
4月から始めている私のモデルでも、政府の有識者委員会でも、大阪府の会合でも、PCR陽性者は大よそ1週間前の感染していると定義しています。
そうすると、東京都の感染状況は8月1日ごろピーク、9月2日ごろボトムだったことになります。
東京都の小中高校生が、夏休みに入った時期には、もう感染状況は良化に転じており、8月24日から始まった2学期の影響で感染状況が悪化に転じたわけでもなさそうだということが分かります。
また先週レポートした通り、大企業オフィスワーカーの在宅勤務率は、この府『ファクターX』の期間、あまり変化していません。
101.新型コロナウイルスの状況について(22) ~小・中・高校は、隠れた感染ルートではなかった~ - ダブルインカム トリプルキッズ blog
『深酒』の感染影響を防止するため、飲食店に求めている22時以降の自粛要請は、8月3日~9月15日(23区内)と延長されています。
23区外の22時以降の自粛要請は8月31日までで終了していますので、この影響が表れている可能性はありますが、ほとんど23区内でPCR陽性者は見つかっていますので、説明根拠としては厳しものがあります。
となると、残された仮説は『猛暑』との因果関係しかありません。今のところ。
全国の『猛暑日』の観測値点数の推移を見ると、9月9日(水)までは全国でいくつか観測されていますが、9月10日(木)以降は『0地点』が続いています。
これが今のところ最後の仮説になるのですが、このファクターXが『35度前後の高い気温』の影響で発生したものだと仮定すると、来週以降は『ファクターX』の影響が完全に消失していくことになりますので、予測モデルはこうなります。
9月に入り、だいぶ行動指数が増加傾向ですので、もし7月前半までの感染速度に戻ったと仮定すると、突如として全国の感染者数が増加に転じることになります。それもすごい勢いで。
『35度前後の高い気温』と『感染速度』について、因果関係はあるのでしょうか?
ウイルスの生物としての特性か。
はたまた疑似相関で、まったく違う相関を『35度前後の高い気温』との因果関係に置き換えてしまっているだけか。
(『脚の遅い人は保有個人資産が多い』という相関関係は強い相関で成立します。なぜでしょう?
保有個人資産は、退職金が出た高齢者ほど多く、高校生や大学生は少ないからです。
これを疑似相関と言います。)
とりあえず、今週の状況次第でこの仮説の有効性が分かりますね。
以上