今週に入っても、『ファクターX』は健在でした。
つまり、前々回にお示しした『ファクターX』の可能性のうち、8月24日から再開した全国の公共学校はファクターXではなかったことが分かりました。
094.新型コロナウイルスの状況について(20) ~ファクターXは今週も健在~ - ダブルインカム トリプルキッズ blog
小・中・高校が、現在の運用をする限り、特定できない感染ルートの可能性として、学校を閉鎖する必要はない。という結論が得られました。(学校は主たる感染ルートではない)
東京都の学校は8月24日に2学期が開校しましたが、東京都の接触歴等不明者数は2週間経った今週も着実に減少しています。
小学生の子供を持つ親としては、一安心です。
次に、日本の大手企業のオフィスワーカーが大勢を占める大手町エリアの人の増減がこちら(NTTドコモ提供)。
大手町という街には商業施設がほぼ皆無ですので、ご覧のとおり土日は全く人が寄り付かずガラガラですが、平日はオフィスワーカーでごった返している状況が見て取れます。
7月26日に政府が「7割在宅勤務の徹底」を呼びかけましたが、それ以降、お盆期間以外は、ほとんど人出が変わっていないことが分かります。
経団連のおひざ元、大手町ですが、政府の『7割在宅勤務要請』に対して敏感に反応した企業は少なかったようです(大手町の平日は5割在宅勤務のまま推移)。
少なくとも、『ファクターX』が示すような、3割近い行動指数の減にはなっていません。
つまり、オフィスでの密集回避や、満員電車の軽減の可能性も、7月27日の週から突如発生した『ファクターX』の正体ではないことが分かりました。
前回お示しした可能性の中で、残された可能性は『深酒』のみです。
東京都は、23区に限り、22時以降の閉店要請を続けていますので、これが『ファクターX』の可能性は残しています(9月15日までの予定)。
ところで、今週、もう一つの『ファクターX』の可能性を考えました。
新型コロナウイルスは、どこかの閾値よりも高い気温においては、活動が弱まるのではないか?という仮説です。
生物ならあり得そうな気もします。
日本全国の『猛暑日(35度以上)』の観測値点数と、ファクターXが突如発生した週は、かなり重なります。
(訂正とお詫び)
最近2週間、パラメータ更新作業のミスで、行動自粛率の最新の値がモデルに反映されていませんでした。申し訳ありません。
再度逆解析をしてみると、8月17日の週以降、『ファクターX』の効果は拡大し、▲33%減の効果(7月27日~8月16日は▲28%減)を発動している結果となりました。
『ファクターX』は、日本各地の梅雨明け宣言とともに突如発生しました。
もしこれが『ファクターX』の正体だとすれば、気温がある閾値以下になると、新型コロナウイルスの感染速度は基のスピードを取り戻すことになります。
始まりと、終わりの閾値は異なる(たとえば、始まりの閾値は33度だけれども、終わりは30度)みたいなことも、生物だと良くありますので、気温理由で感染速度が影響を受けている場合は、いつごろからファクターXが効力を失うのか、まったく分からなくなります。
『深酒』の可能性、『気温由来』の可能性、その他仮説を立てられる限り、あと数週間計算をし続けてみますが、結局『ファクターX』が特定できないままでしたら、本モデルのデータ更新はどこかで止めようと思います。
モデルはモデル。再現性を失ったら、賞味期限切れです。
本来なら別のモデルを検討しないといけませんからね。
今週のファクターXを加味した将来予測モデルは以下のとおりです。
今週より、死亡者推定モデルの第2波市中感染者致死率を0.40%から0.25%に修正しました。
(第1波:1.0%)
以上