本日、子供の習い事のため自由が丘に4ヶ月ぶりに行きました。
街の変わりように愕然・・・。地元の巣鴨商店街の店舗がいくつかしまっていることは定点観測していましたが、自由が丘はこんなことになっていたとは・・・。
雨だったこともありますが、街にはいつもの3割程度の人出。かなり空いている印象。
デベロッパー勤めなので、街のテナントには当然目が行ってしまうわけですが、2月中旬と6月中旬でこんな差がありました。
・大型ビル1棟借りテナントの退去・・・2棟
1棟は塾、1棟は古い複合物販。塾の入っていたビルは20年目修繕をかけていた。
古い商業ビルの方はもう建て替えかな?
・中型ビル1棟借りテナントの退去・・・1棟
たしか、資格試験のための社会人向け予備校だったはず・・・
・駅前周辺の大坪1階テナントの退去・・・少なくとも4区画
物販店舗の大型店が退去、1区画は既にコンビニになっていたが、他は空室のまま
・大坪飲食店の閉店・・・少なくとも2区画
老舗中華店の閉店
高級チョコレート店+併設カフェの閉店
・20坪くらいの中規模物販店の閉店・・・少なくとも2区画
・パチンコ屋の閉店・・・1軒
ちょっと街を歩いただけでもこの様相・・・。すべてがコロナウイルスの影響とは言いませんが、それにしてもすごい変わりよう。
たしかに自由が丘は昨年から危うい雰囲気はありました。
質の高い物販店がちらほら抜け始めていて、建物オーナーからの値上げが原因という話は店員さんからちらほら聞いていました。
そこへ今回のコロナウイルス。
コストが嵩んでいたところに売り上げが激減し、特に賃料が高い駅前1階の大坪区画から退去していった模様。
その他にも老舗料理店がこれを機に大規模改装工事を行っていた。体力のある店は、このタイミングでの投資に踏み切れるが、背伸びをしてようやく自由が丘に出店している店舗は撤退やむなし、といった感じだと思います。
ハッキリ言って、リーマンショックの時でもここまで急激な閉店ラッシュはなかった。
リーマンショックは、金持ちの懐は痛んだけれども、中間層の所得に影響が出たのは賃金増減の遅効性効果もあってじわじわと進んで行った印象。
しかし今回は、一般市民の需要そのものが激減しているから、街の商業店舗にとってはダメージが絶大。
あるお店の七夕の笹にかけてあった短冊の数々が、超リアルな声だった。
『商店街に以前のように多くの人が集まりますように』
『人々の笑いであふれたお店となりますように』
『とにかくお客さんに来てほしい』
その他、あまりここに書く気にはなれないコロナウイルスに対する恨みの言葉が多数・・・。
あぁ、これがサービス業に従事している人たちの本音か・・・。と、心に刺さるものがありました。
自由が丘は、周辺住民向けの商業施設という位置づけを越えて、商業集積が進んでいます。
東横線と大井町線の結節点として、近接エリアからも消費者が集まる特性を持った街です。
現在、在宅勤務が増えたおかげで、都心から住宅街への飲食消費の還流が起きています。
地元スーパーの売上が上がったというのは、その典型例ですし、自宅周辺の飲食店は、少なくとも昼食需要が増したはずです。
その点辛いのは、オフィスエリアの飲食店。こちらは、在宅勤務により消費者が激減しています。
しかし、たとえ住宅街にあっても、自由が丘のように地元消費の需要を越えて商業集積している街は、こんなことになっているのだな・・・と、現状の景気の冷え具合に背筋が凍りました。
これは、大変に厳しい・・・。
以上