ダブルインカム トリプルキッズ blog

夫婦共働きの子育てを実践しながら、パパ育児の苦労と楽しさをご紹介します。

036.新型コロナウイルスの状況について(5) どこまで行動様式の緩和ができるか

さて、前回の新型コロナウイルスの状況報告から10日ほどが過ぎました。

 

ゴールデンウィーク中の皆さんの行動自粛状況の結果が出ましたので、モデル上はどのようなになっているか発表したいと思います。

 

なお、今回時間があったので、行動自粛率の観測結果の重みづけを、前回から以下のとおり変更しました。すべて、現在の感染者数の重みに近づけたものです。

 

前回

東京:大阪・神奈川・千葉・埼玉・兵庫・福岡:それ以外=3:4:3

 

今回

東京圏:大阪圏:それ以外=3:1:1

 

東京圏

東京:神奈川:埼玉:千葉=20:5:4:4

 

大阪圏

大阪:兵庫:京都=5:2:1

 

それ以外

札幌:福岡:名古屋:金沢:水戸:岐阜=20:14:10:5:3:3

 

以上の重みづけにより、各地の行動自粛率(NHK発表のドコモ移動情報)の結果を日々データ投入して、1~2週間後の感染者数、死亡者数を予測しています。 

 

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新規感染者(4月24日モデル予測とその後の実績)

 構築したモデル自体は素人遊びなのですが、モデルの精度は今のところかなり良い線なので、労力をかけずに保育園の閉鎖解除時期を探るのには役に立っています。

 

 それにしても我ながらかなりの精度だな・・・。大学時代に四苦八苦した地下水解析に比べて、人の行動パターンは分かりやすい(携帯電話位置情報のおかげですが・・・)。

 

 今回、今後の行動パターンとして、今週の行動自粛率を継続できた場合と、来週(5月18日)からは緊急事態宣言前の4月上旬の行動自粛率に戻った場合のモデル結果を載せております。

 

 結論としては、4月上旬(保育園が開園していた頃)の状況まで行動様式を緩和してしまうと、感染者数は増加に転じるということです。

 

 4月上旬は、東京は自粛モードにスイッチが入っていましたが、全国的にはまだまだでした。さらに、小学校に関しては全国一斉に休校状態でした。

 

 今回、小学校を開校し、保育園を開園する場合、4月上旬に比べて子供たち以外の誰かが自由行動の自粛を行わなければいけません。しかもかなり大規模に。

 

 子供の学校再開に向けたは、大人が現在のリモートワーク状態を少なくともあと数か月、継続できるかが求められているところです。

 

 また、東京圏と大阪圏からの人の越境を制限する必要性は継続的に求められます。地方都市経済にとってはかなり厳しい状況が今後1年は続くでしょう(ワクチンが出来るまで)。

 

ちなみに、死者数と退院患者数のモデルは下記のとおり。

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新規死亡人数(4月24日モデル予測とその後の実績)

 

 致死率は陽性者数の5.0%、陽性者発見16日後に死亡するというパラメータを組んでいます(4月24日時点)が、現時点の観測結果を用いると、致死率を4.5%程度、発見11日後に死亡するというパラメータに再設定した方が良い結果になっています。今後の様子を見て、次回以降はパラメータを組み替えるかもしれません。

 

 

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新規退院患者数(4月24日モデル予測とその後の実績)

 

無事退院される方もモデル予測とほぼ一致する形で増加しています。

 

前回までの記事

035.新型コロナウイルスの状況について(4) 日本における基本再生産数について - ダブルインカム トリプルキッズ blog