家事に求められる能力を因数分解して考えましょう。
1.家事業務の確認(個人的に負担が重いと思うものから)
①調理、台所の衛生管理
②洗濯、干す、取り込む、畳む、アイロンがけ
③食洗
④掃除、部屋の現状復旧
⑤冷蔵庫の食材管理、スーパーへの買い物、生協等への注文
⑥ごみの分別、管理、曜日によるごみ出し【戸建ての場合特に】
⑦行政手続き、インフラ関係の契約管理、借家契約管理、他
⑧家計簿等の作成、資産管理、家庭の保険・金融商品管理
⑨地域コミュニティとの関係構築(地元町会への参加、周辺住民との関係構築、地域清掃等への参加、他)【戸建ての場合は特に】
⑩庭、ベランダの管理、清掃【戸建ての場合特に】
⑪季節の衣服、寝具等の入替
その他、いろいろありますが、まずはこんなところでしょうか・・・。
次に、お互いの基礎能力です。
2.基礎能力の確認
①早起きは得意か【大変重要なポイントになります!!】
②深夜作業は得意か
③肌の強さ、水作業への耐水性能
④外回りの作業は得意か(直射日光、暑さ、寒さ、乾燥等に対する基礎体力)
⑤立体的な空間収納は得意か
⑥書類管理、手続き作業は得意か
⑦一般コミュニティの中でのコミュニケーションは得意か
⑧契約関係の作業は得意か(不動産会社との金額交渉などを含みます)
⑨財務、経理関係の作業は得意か
⑩保険、投資等の金融知識はあるか
これらに対して、まず、自己評価して、また他人評価をしてもらいましょう。
たとえば、
◎:短時間で、手際よく、満足度の高い成果を出せる
【参考:冷蔵庫の材料でおいしい料理が作れる】
〇:短時間で、手際よく、成果を出せる
【参考:冷蔵庫の材料で料理が作れる】
△:検索などをして、時間をかければ、成果を出せる
【参考:料理レシピを見て、材料を買いに行けば、料理が作れる】
✖:できない
【参考:包丁で皮をむけない】
という、4段階評価をしてみましょう。
結婚した当時の私と妻の能力を棚卸すると、こんな感じだったと思います。
1.家事業務の確認(個人的に負担が重いと思うものから)
①調理、台所の衛生管理
私:〇(料理得意、台所の衛生管理苦手)
妻:〇(料理できる、台所の衛生管理得意)
②洗濯、干す、取り込む、畳む、アイロンがけ
私:〇(すべてできる)
妻:◎(アイロンがけ得意)
③食洗
私:〇(きれいに洗うが、心理的ストレス有、肌が弱くあかぎれになる)
妻:〇(洗うのは早いが、油汚れ等が残ることが多い)
④掃除、部屋の現状復旧
私:△(やると決めた日にしかやらない)
妻:◎(きれいに整理整頓できる)
⑤冷蔵庫の食材管理、スーパーへの買い物、生協等への注文
私:◎(重いものは運べます。)
妻:〇
⑥ごみの分別、管理、曜日によるごみ出し【戸建ての場合特に】
私:◎
妻:〇(朝の早起きが苦手でゴミの出し忘れが多い)
・・・・・
我が家の棚卸の大きなポイントは、
・私が小学生時代から共働きの親を手伝うために、料理ができるようになっていたこと。
・二人とも、大学から大学院まで一人暮らしをしていたおかげで、家事一般をこなせる能力があったこと。
・妻が、早起きが苦手であったこと。
・私が、片づけを苦手としていたこと。
こんなところだったと思います。
ここから、見えてきた我が家の理想と現実のギャップ、成長への課題は
私:台所の衛生管理、食洗、家の現状復旧など、毎日の『元の状態に戻す』作業に対して、心理的ストレスなく行えるようになること。
妻:早起きをできるようになること。
でした。
最後に、共働きならではの棚卸作業があります。
3.お金で解決する作業を選ぶ
我が家では、次第にいろいろな作業を金銭解決することになりました。
洗濯:アイロン作業が必要な衣服はクリーニングに出しました
洗濯:斜め式ドラム洗濯機を購入し、干す、取り込むという作業を省きました
掃除:ルンバを導入しました
食洗:食洗器を導入しました
以上が我が家の事例ですが、他にもハウスキーパーを雇うという手もありますし、料理をしないと決めて、すべて外食で済ませるという夫婦も見たことがあります。
共働き家庭において、最も大切なものは時間(心理的な余裕)だと思います。
ある程度、時間と労力を金銭解決することを検討した方が良いと思います。
Yシャツのアイロンがけに5分かけることと、1着100円でクリーニングに出すこと。
時給2400円で働いている人にとって、5分の価値は200円もありますから、クリーニングに出して、その5分を自己研鑽に用いた方が、より面白い仕事に巡り合える機会を増やすかもしれませんね。
スマホで遊ぶくらいなら、アイロンをかけて経費を節約しようという考え方もありますし、その遊ぶ時間が『心理的な余裕』を作ってくれて、日中の生産性につながるのだ。という解釈もできます。
夫婦でしっかり話し合ってみましょう。